店舗・空間デザイン、什器製作などを主業務としている(株)デクレアデザインプロジェクトの代表 上水流です。上水流は「かみずる」と読みます。
若手時代から店舗デザインの経験を積み、独立後、デザイナー希望の多くの若い人たちと触れる機会が増えました。彼らの傾向は、CADなどの技術はあるが、実践ノウハウがないので現場では通用しない。だけど、実務を事前に学ぶ場所がない。という問題でした。次第に作品発表に飢えている彼らに、もっと実務に近いノウハウを教えることができれば・・・と感じるようになりました。
理屈ではない実戦を教える場所、就職を実現するための場所、次世代のデザイナーを育てる場所。この場所で、即戦力に近いノウハウと経験を積み、業界の先輩方を脅かす存在に成長してもらいたいと思っています。
1996年ごろから関西の大手アパレル会社のセレクトショップの新規出店計画が始まりました。その当時、まだ設計経験も少ない施工会社の無名な若手社員であった私が、施工監理の仕事で気に入られ「安く良い店を創り、また売れる運を持っている」と評判になり、有名ブランドのお店のプチ改装から新規出店の設計施工まで任されるようになりました。
ある時、新規出店の新しい仕事の依頼の話が突然入って来ました。依頼の理由は、オーナーのイメージするお店の絵や図面が描け、施工の事や工事金額がわかり、安くお店を作った実績があったからでした。無名なブランドの立ち上げで、お金が掛けられないが、まったく新しい店にする仕事。普通のデザイナーなら嫌がる仕事だからこそ、このチャンスを手に入れる事ができたのだと思います。
このブランドの設計が成功し、また新たなブランドの立ち上げと新規出店を繰り返し、お店も有名になり、びっくりするくらいのお店の数に膨れ上がり、その会社は上場するまでにもなりました。この上場するまでのアパレル会社の考え方や仕事のやり方など、厳しい道のりを設計者の立場で貴重な経験をさせてもらいました。
その驚異的な出店ラッシュに対応できた設計のスピード、流行るお店になる秘訣(導線計画)やノウハウを自分なりに発見し実行してきた結果、売れるお店を沢山世の中に残せてきたのだと思います。その実績を評価していただけ、いつの日からか「導線のKAMIZURU」と言われるようになりました。
上水流 考紀 プロフィール
- 1974年
- 兵庫県姫路市に生まれる
- 1996年
-
- 大阪芸術大学 芸術学部建築学科卒業
- 卒業制作展 学科賞
- 1996年
- 店舗設計施工会社(株)英進 設計企画部チーフ
- (株)ジョイント設計担当
- (株)パルのブランド/ルイス・パピヨネ
- ラシット・ DouDou・ラティス
- ガリャルダガランテ・3COINS等の設計を経験し独立
- 2004年
- 店舗デザイン事務所 有限会社デザインルーツ設立
- 事務所を南船場の「ラッキービル」でスタート
- 年間設計実績30店舗達成
- 2005年
- 合資会社volume6設立、店舗設計塾 開塾
- ネットショップ「5CARTON」スタート
- 2006年
- 現事務所西区新町に事務所移転
- 年間設計実績40店舗達成
- ART BOX IN JAPAN「現代日本の室内空間」の設計者に選ばれる
- 2007年
- 本格的に店舗什器備品を販売するために(資)volume6を株式会社デコ・タスに社名変更
- ネットショップ「デコタスライン」スタート
- (株)ワールドのコンペを勝ち取り、「index」の設計を経験する。
- 建築のできるデザイン事務所を目指し大学からの親友と一級建築事務所 株式会社スウィングを立ち上げる
- 年間設計実績50店舗達成
- 2008年
- あらゆるデザインができる会社にするために、(有)デザインルーツの社員を(株)スウィングに移動し合併
- サマンサタバサのコンペを勝ち取り、3ブランドの設計の経験する
- さらに上を目指し名前の漢字を「孝嘉」から「考紀」に改名する
- 2009年
- 自社オリジナルデザインの「デコラック」完成
- ユニクロのコンペを勝ち取り「gu」の設計担当になる
- 年間設計実績60店舗達成
- 2010年
- 年間設計実績100店舗達成
- 2011年
-
- 企画会社 株式会社デ・クレアを立ち上げ、同時にデ・クレアギャラリー&ショップをOPENさせる。
- 2012年
- 東京アートルームをスタート
- 2015年
- 社名を「(株)デ・クレア」から「(株)デクレアデザインプロジェクト」に変更